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2008年04月25日
こんにちは。今回は「白」のお話です。まだまだ寒い日もあるというものの、日ごとに日差しに暖かさを感じるようになりましたね。ところで日本語の「白」の語源は空が「白む」から来ているという説があるそうです。新しく何かを始めるにあたって「真っ白な気持ちで」などと表現することがありますが、「空が白む」の言葉通り、新しい一日の始まりなどをイメージさせる白は、春にぴったりの色なのかもしれません。また、純色にたっぷりと白を含んだパステルカラーは、どのような色でも春をイメージさせ、特に女性に好まれる色です。このトーンの色は気持ちを穏やかに、心身をまたリラックスさせてくれる色でもあるのです。
■似合う白と似合わない白
一口に白と言っても実は微妙に白さが違います。他に何も比べるものがない場合、我々はどんな白を見ても「白」と認識します。(色彩恒常と言います)たとえば白い紙は、白い光の蛍光灯の下で見ても、黄色っぽい光の白熱電球の下で見ても、「白い紙」と認識するということです。ブティックなどで白い洋服を選ぶ場合はその場の照明に気をつけて下さい。実は肌色によって真っ白を選んだほうが良い人と少し黄みの入った白を選んだほうが良い人とにはっきりと分かれるものなのです。似合わない白を着た場合は顔がくすんだりしますので注意が必要です。
■インテリアの白はもっと慎重に
壁紙を選ぶ時、天井の白と壁の白を同じものにすると必ず天井が暗く感じます。人間は上が暗いと圧迫感を感じます。天井は照明が直接当たらず、実際より暗く感じるものです。洋室の場合、天井は壁よりも明るい物を選びましょう。何か特別な意図がない限り、壁は色柄ものでも天井は白で良いのです。また、本当に真っ白の壁は残像の影響で目が疲れることもあり、ほんの少し温かみのある白を選んだ方がお部屋が広く見えるということもあります。白物を選ぶ時には色柄ものよりも実は注意が必要なのです。
![]() Profile 尾野 早映子(おの さえこ) カラー&イメージコンサルタント |