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2008年04月25日
「赤」は色の中の代表選手。折り紙もクレヨンも絵の具も殆ど一番に配置してありますね。私たち人間が生まれて初めて見える色も赤なのです。赤から連想されるものとしては、情熱や勇気、愛や怒りなどがあり、エネルギーにあふれた色と言えるでしょう。そして人間は赤い色を見るとアドレナリンの分泌が促され、一種の興奮状態になるとも言われています。そんな元気の出る色「赤」についてのお話です。
暖色系の代表でもある赤は、寒色系の代表色「青」と比較すると温度感で3℃暖かく感じるという実験結果があります。例えば冬に暖色系のカーテンを掛けると実際よりも暖かく感じることが出来ます。また、時間の感覚にも影響し、実際は40分でも60分に感じます。ファーストフードのお店などが赤や暖色系の色を使うのもこれを利用してお店の回転率を上げるためです。鮮やかな赤はそれだけで存在感があるもの。家庭のインテリアで赤い色を使うのは少し注意が必要です。部屋全体を赤でまとめてしまうと、興奮状態になったり、時間の感覚がずれたり、落ち着きの無いインテリアになりかねません。鮮やかな赤は部屋のアクセントとしてとらえた方が無難でしょう。ただ、同じ赤でもこっくりとした赤ワインのような色は、全体のイメージを統一する事により、クラシカルな部屋を実現する事が出来ます。
また、赤は食欲増進の色です。イチゴやリンゴなどは熟す前は青く、食べ頃になると赤くなりますね。大昔、人間が木の実などを食べていた頃の記憶が遺伝子の中にあるのでしょう。緑色だけのサラダなんてあまり美味しそうではないですね。でも、そこに赤いトマトが添えてあるとぐんと美味しそうに見えます。トマトが無い時のために調味料のパプリカを常備しておき、少し振り掛けると美味しそうに見えるから不思議。いざという時お試しあれ。大丈夫、手抜きじゃないですよ!
![]() Profile 尾野 早映子(おの さえこ) カラー&イメージコンサルタント |